記憶の海
「ティアどうしたの!」
 リドレインは大慌てで走ってきた。無造作な黒髪、青い瞳。どこにでもいる普通の男の子。ただし人間なら、しかしここは天使の国……リドレインの背中にはあるはずの翼がなかったのだ。
 リドレインは暴れるティアを抱きしめると、ティアは少し大人しくなった。殴りかかられていた男の子は
やっと開放されたと、忌々しそうにティアを睨んだ。

「リドって、ティアのどこがいいわけ?
そんなんじゃいつかリドに嫌われるからな!」

 そんなの分かってる……。
 ティアは聞こえない声でつぶやくと、翼をはためかせその場を離れた。
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