伝えられぬまま
手を篤輝くんのポケットに入れて
またドキドキする私
今日、心の中で何度好きだと言っただろう
ふと思ったことがあり聞いた
「スピード出さないの?」
バイク乗りにしてはスピードがやけに
遅いことに違和感を感じて問いかけた
「いや、怖いかなと思って。
それにさすがに後ろに女の子乗せてたら
スピード出せないよ」
「出していいよ?私、全然大丈夫だから」
嬉しかった、気にしてくれてたことが。
「安全運転ー」
なんて言いながら時間が少したった頃
「怖かったら言って」
といいスピードがぐんと上がり
少し怖くてぎゅっと私は篤輝くんにくっついた。
そんな私に気づいたのか
スピードを緩めることもせず
笑う篤輝くん
そんな私もつられて笑う
今、幸せだな…