潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「でも、やり甲斐感じてるんだろ」
「えっ?」
「香純、根が真面目だから」
仕事が好きだもんな、と微笑まれ、別に好きでも何でもない…と反論しかけたが。
「今日もまたアレ用意してるんだろ?」
「あ…」
「自社ブランドの新商品」
「あ…う、うん」
「今日のは何?」
「あのね、ミンチボールシリーズなんだけど」
私は居酒屋であることを忘れ、バッグの中からごそっと新商品の入った袋を取り出そうとしたんだ。
「待った」
ハッ。
「此処、一応食べ物扱ってる店だから」
「あ…そ、そうだったね」
マズいマズい…と袋をバッグの中に押し込み、笑って誤魔化しながら届いた小ジョッキに手を掛ける。
「智司…」
取り敢えず、お疲れ様…と乾杯しようかと思った。
だけど、彼はビールを一気にぐいっと呷り、ドンとテーブルに着けると私の方を見つめ__。
「香純には悪いと思うんだけど」
声を低めて頭を項垂れ始める彼。
先に飲み干してしまったことを謝るのかと思い、いいよ別に…と返事をしようとしたら。
「悪いとは思うけど、俺達、今日限りにしよう」
「え…っ」
「えっ?」
「香純、根が真面目だから」
仕事が好きだもんな、と微笑まれ、別に好きでも何でもない…と反論しかけたが。
「今日もまたアレ用意してるんだろ?」
「あ…」
「自社ブランドの新商品」
「あ…う、うん」
「今日のは何?」
「あのね、ミンチボールシリーズなんだけど」
私は居酒屋であることを忘れ、バッグの中からごそっと新商品の入った袋を取り出そうとしたんだ。
「待った」
ハッ。
「此処、一応食べ物扱ってる店だから」
「あ…そ、そうだったね」
マズいマズい…と袋をバッグの中に押し込み、笑って誤魔化しながら届いた小ジョッキに手を掛ける。
「智司…」
取り敢えず、お疲れ様…と乾杯しようかと思った。
だけど、彼はビールを一気にぐいっと呷り、ドンとテーブルに着けると私の方を見つめ__。
「香純には悪いと思うんだけど」
声を低めて頭を項垂れ始める彼。
先に飲み干してしまったことを謝るのかと思い、いいよ別に…と返事をしようとしたら。
「悪いとは思うけど、俺達、今日限りにしよう」
「え…っ」