潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「その子、何の連絡もしないで俺の部屋に来たんだ。食事以外にも掃除とかもしてくれて、助かったっていうか、なんか…ホッとした。
俺、そういう経験あんま無いからさ。ちょっと嬉しくなり過ぎて……あ、でも、その時はまだ、香純がいるからってブレーキ掛けようと思ってたんだ。俺の方から香純には来るなって言ったくせに、突然訪ねてきた彼女に絆されちゃダメだよなって。…でも、仕事で時々絡むことが重なって、会えば会う程、本当にいい子だなって気づいた。
それに、不思議と一緒にいると寛げるんだ。香純とは一緒に居ても仕事の延長線みたいな感じだったけど、その子と居ると本当にホッとさせて貰えるというか、自然体でいれる。
…ごめん!そういう気持ちに自分でもなったのが謎なくらいに、いつの間にかその子に心底惚れ込んじゃってて。香純が仕事頑張ってるのをいいことに、その子とのデートを重ねてきてしまったんだ…」


ダラダラ…と続く言い訳を聞きながら、私はショックが強過ぎて何も言い出せなかった。

自分が主任を任されてヒーコラ仕事をこなしているうちに、智司は相手の女性と浮気を何度も繰り返してたんだ。


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