潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
決意の裏にある不安
……翌朝、若干寝過ごしてしまった。
遅刻するほど遅い時間ではないけど慌てて着替え、朝食を済ませてから部屋を出る。
途中クリーニング屋さんへ立ち寄り、借りていた彼のコートを手にして歩く。
そんな私の胸の中には、昨夜から一つの決意が固まっていた。
オフィスの更衣室で制服に着替えて二課へ入ると、尚行さんは既に来て着席していた。
その横では、何故か新人社員の彼女が立っていて、忙しそうにしている彼に向かい、甘える様な口調で話しかけている……。
「ですからぁ、仕事が終わってからでいいのでぇ〜…」
ちょっと付き合ってくれません?と指を組んで頼み、彼はと言うと、それを少し迷惑そうな感じで無視している。
メガネの奥の瞳は、彼女とは完全に反対方向を向き、まるで興味ないといった雰囲気で知らん顔を決め込んでいる。
「おはよう…」
そんな態度の彼を見遣りながら二人に声をかけた。
新人社員の彼女はこっちを振り向き、「おはようございます!」と元気よく挨拶をしてくる。
「ねぇねぇ、主任からも越智さんにお願いして下さいよ。今日仕事が引けたら、一緒に打ち上げしましょう…って」
遅刻するほど遅い時間ではないけど慌てて着替え、朝食を済ませてから部屋を出る。
途中クリーニング屋さんへ立ち寄り、借りていた彼のコートを手にして歩く。
そんな私の胸の中には、昨夜から一つの決意が固まっていた。
オフィスの更衣室で制服に着替えて二課へ入ると、尚行さんは既に来て着席していた。
その横では、何故か新人社員の彼女が立っていて、忙しそうにしている彼に向かい、甘える様な口調で話しかけている……。
「ですからぁ、仕事が終わってからでいいのでぇ〜…」
ちょっと付き合ってくれません?と指を組んで頼み、彼はと言うと、それを少し迷惑そうな感じで無視している。
メガネの奥の瞳は、彼女とは完全に反対方向を向き、まるで興味ないといった雰囲気で知らん顔を決め込んでいる。
「おはよう…」
そんな態度の彼を見遣りながら二人に声をかけた。
新人社員の彼女はこっちを振り向き、「おはようございます!」と元気よく挨拶をしてくる。
「ねぇねぇ、主任からも越智さんにお願いして下さいよ。今日仕事が引けたら、一緒に打ち上げしましょう…って」