潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
この後、予定は特にないんでしょ?とウインクしてくる相手に苦笑し、はあ…と頷く。
「悪いだろ」
やめた方がいい、と父親は拒否するが、母親は全く譲らず……。
「それで香純が嫌われたら、あなたは満足でしょう。どうせ相手が誰でも香純の彼氏は気に入らないんだし、それなら相手から、香純を嫌いになってくれるよう仕向けた方がいいんじゃないの?」
おいおい…とこっちは半ば呆れてくる言葉だが、母親は至って真面目で、それを聞いている父も納得はしてない風だが、否定も出来ない様子だ。
「…っもう、二人ともさっきから聞いてるとあんまりでしょ!」
ついに黙ってられないという感じで奥から出迎えに来た香純は、ちらっと俺の顔を見ると微笑み、目線を父親に向けて、「お帰りなさい」と声をかける。
「早く上がって。尚行さんも」
娘に促されると何も言えないようだ。
父親は無言で靴を脱ぐとスリッパに履き替え、母親は俺に客用のスリッパを差し出して、どうぞ…と奥へ促した。
「悪いだろ」
やめた方がいい、と父親は拒否するが、母親は全く譲らず……。
「それで香純が嫌われたら、あなたは満足でしょう。どうせ相手が誰でも香純の彼氏は気に入らないんだし、それなら相手から、香純を嫌いになってくれるよう仕向けた方がいいんじゃないの?」
おいおい…とこっちは半ば呆れてくる言葉だが、母親は至って真面目で、それを聞いている父も納得はしてない風だが、否定も出来ない様子だ。
「…っもう、二人ともさっきから聞いてるとあんまりでしょ!」
ついに黙ってられないという感じで奥から出迎えに来た香純は、ちらっと俺の顔を見ると微笑み、目線を父親に向けて、「お帰りなさい」と声をかける。
「早く上がって。尚行さんも」
娘に促されると何も言えないようだ。
父親は無言で靴を脱ぐとスリッパに履き替え、母親は俺に客用のスリッパを差し出して、どうぞ…と奥へ促した。