潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「社名の『ハピネス・マザーズフード』の意味はね……」
幸せな母親の味…というんだよと話しながら、社内を歩いて回る。
各課の関係者に顔と名前を教えながら回り、二週間ほどお世話になります、と言いながら紹介した。
越智さんは無口な人らしく、私の声に合わせてペコッとお辞儀をするだけ。
どれだけ愛想が無いんだ、と呆れ返りながらもそこを指導する気も湧かず、二課へ戻ってきた時だ。
「…あっ、主任〜」
良かったぁ…と新人社員の声がして、また何かあった?とギクッとする。
こんなやつれた精神状態の時にこれ以上の仕事はご免だと思いながら、何?と問い掛けると、ニコニコしながら、「これ、届いてますよ〜」と箱を見せられた。
「OCFさんから」
「あっ…」
きっと彼だと思い出し、そう…と言いながら新人社員に近付く。
手にしている箱を確認すると、フルーツチョコレートの文字が見え、きゅっと胸が軋むのを感じながら、「食べていいよ」と促した。
「金曜日に越智さんから『何かお礼を送ります』と言われてたの。皆で食べよう」
幸せな母親の味…というんだよと話しながら、社内を歩いて回る。
各課の関係者に顔と名前を教えながら回り、二週間ほどお世話になります、と言いながら紹介した。
越智さんは無口な人らしく、私の声に合わせてペコッとお辞儀をするだけ。
どれだけ愛想が無いんだ、と呆れ返りながらもそこを指導する気も湧かず、二課へ戻ってきた時だ。
「…あっ、主任〜」
良かったぁ…と新人社員の声がして、また何かあった?とギクッとする。
こんなやつれた精神状態の時にこれ以上の仕事はご免だと思いながら、何?と問い掛けると、ニコニコしながら、「これ、届いてますよ〜」と箱を見せられた。
「OCFさんから」
「あっ…」
きっと彼だと思い出し、そう…と言いながら新人社員に近付く。
手にしている箱を確認すると、フルーツチョコレートの文字が見え、きゅっと胸が軋むのを感じながら、「食べていいよ」と促した。
「金曜日に越智さんから『何かお礼を送ります』と言われてたの。皆で食べよう」