潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
自分が遅くまで残業したお礼だというのは分かっている。
だけど一人では食べきれない量だというのも、ちゃんと把握しているから__。
「それじゃ遠慮なく三時のおやつにお出ししますね」
新人社員はウキウキしながら給湯室に箱を持って逃げる。
きっと、いの一番に味見をして、その美味しさを堪能する筈だというのは見え見えなんだけど。
(チョコか。越智さんはさすがに優しいな…)
疲れを癒して欲しいの意味合いだろうと思った。
そのままデスクに戻ると自分の後ろから誰か付いてくる気配を感じ、あ、そうだった…と彼の存在を思い出した。
くるっと向きを変えると暗そうな背後霊がいるように見えた。
ぎゃっ!と声を上げそうになり、慌てて唇を閉ざし、息を整えてから彼に指示する。
「自社のパンフレットを見せるから読み込んでおいて。商品について何か質問があったらしてきて下さい」
今日のところはそれくらいでいいか、と思いつつ、分厚い商品パンフレットを手渡す。
自社の製品以外にも共同で作られた商品なんかも載ってるから、そこをきちんと確認してね、と言うと頷かれた。
だけど一人では食べきれない量だというのも、ちゃんと把握しているから__。
「それじゃ遠慮なく三時のおやつにお出ししますね」
新人社員はウキウキしながら給湯室に箱を持って逃げる。
きっと、いの一番に味見をして、その美味しさを堪能する筈だというのは見え見えなんだけど。
(チョコか。越智さんはさすがに優しいな…)
疲れを癒して欲しいの意味合いだろうと思った。
そのままデスクに戻ると自分の後ろから誰か付いてくる気配を感じ、あ、そうだった…と彼の存在を思い出した。
くるっと向きを変えると暗そうな背後霊がいるように見えた。
ぎゃっ!と声を上げそうになり、慌てて唇を閉ざし、息を整えてから彼に指示する。
「自社のパンフレットを見せるから読み込んでおいて。商品について何か質問があったらしてきて下さい」
今日のところはそれくらいでいいか、と思いつつ、分厚い商品パンフレットを手渡す。
自社の製品以外にも共同で作られた商品なんかも載ってるから、そこをきちんと確認してね、と言うと頷かれた。