潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「……その件については、前にも言った通りそっちに任せる。とにかくこの二週間は、早朝と昼休み以外はわざわざ連絡を入れてくるな。定期的にこっちから連絡はする。…えっ?気紛れも大概にしろって?気紛れじゃない、本気だ」


それじゃ後は頼む、と言って電話を切る様子を感じる。
ああやっと静かに眠れる…と安堵した私は布団をぎゅっと掴み、スゥ…と息を吸い込んでからハァ…と短く吐き出した。


眠ろうと意識を落としかけた時だ。
ギシッとベッドのスプリングがへこみ、足元の方が何だか重いと感じた。



「…やれやれ」


草臥れたような呆れた声が聞こえる。
男性のようだ…と思いつつも睡魔には敵わず、結局その後は意識を失って、ぐっすり眠り込んでしまった___。


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