潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
変な疑いを掛けられるのも困ると思うのか、是非…と言いながら手渡されてくるコート。
「…そ、そうよね」
そう言えば髪の毛もボサボサのままだった…と思い出しながら受け取り、小声で「ありがとう…」と囁いた。
「お詫びはまた今度。酒代も宿泊費も払うから」
まさか研修社員の彼にどちらも持って貰うなんて出来ない。
それに、少なくともここの宿泊費は絶対に自分が払うべきだと思うから。
「いや、いいですよ。別に」
越智さんは、全然平気です、と口元に笑みを浮かべて断ったけれど__。
「それじゃ私が納得出来ないので絶対に支払います!」
頑固にそう言って慌ててダッシュして外へ出た。
出てすぐにコートを羽織り、歩き始めたらフワッとコロンが香り……。
「…これ、越智さんが付けてる香水の匂い?」
爽やかなマリン系の香りにドキッとしてコートを見遣る。
自分と付き合っていた智司とはまた別の匂いにドギマギしながら、後ろめたさも感じつつ、ホテルの廊下を足早に歩いてエレベーターに乗った。
「…そ、そうよね」
そう言えば髪の毛もボサボサのままだった…と思い出しながら受け取り、小声で「ありがとう…」と囁いた。
「お詫びはまた今度。酒代も宿泊費も払うから」
まさか研修社員の彼にどちらも持って貰うなんて出来ない。
それに、少なくともここの宿泊費は絶対に自分が払うべきだと思うから。
「いや、いいですよ。別に」
越智さんは、全然平気です、と口元に笑みを浮かべて断ったけれど__。
「それじゃ私が納得出来ないので絶対に支払います!」
頑固にそう言って慌ててダッシュして外へ出た。
出てすぐにコートを羽織り、歩き始めたらフワッとコロンが香り……。
「…これ、越智さんが付けてる香水の匂い?」
爽やかなマリン系の香りにドキッとしてコートを見遣る。
自分と付き合っていた智司とはまた別の匂いにドギマギしながら、後ろめたさも感じつつ、ホテルの廊下を足早に歩いてエレベーターに乗った。