潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
(どうして……)
今は前髪もスッキリ上げ、メガネも掛けてなくて、そのイケメンを惜しげもなく見せている。
それに、オフィスで着ていたスーツとは違い、ちゃんと着替えてこのお店に似合う格好でいて__。
「えーと」
何が何だか分からないまま声を漏らした。
相手は目を細めると、とにかく何か飲みませんか?とメニューを頼み、渡されたメニューを確認しながらその値段に目を丸くした私は狼狽え、「お、お任せします」とメニューを閉じながら全てのオーダーを彼に委ねる決断をした。
「それじゃ、食前酒は軽めの果実酒をグラスで。それから後はコースを一通りお願いします」
手慣れた感じでメニューを指差している彼。
このお店の従業員たちも彼のことはよく分かっているみたいで、愛想よくオーダーを承り、スマートに去っていく。
(……私、何か悪い夢でも見ているのかしら…)
思わず頬の肉を抓ってしまいたいと指先を上げる。
だけど、その指元に彼の目線が注がれるとそれも出来ず、トン…とテーブルの上に下ろすとぎゅっと握りしめ、勇気を出して、「あの…」と声を発した。
今は前髪もスッキリ上げ、メガネも掛けてなくて、そのイケメンを惜しげもなく見せている。
それに、オフィスで着ていたスーツとは違い、ちゃんと着替えてこのお店に似合う格好でいて__。
「えーと」
何が何だか分からないまま声を漏らした。
相手は目を細めると、とにかく何か飲みませんか?とメニューを頼み、渡されたメニューを確認しながらその値段に目を丸くした私は狼狽え、「お、お任せします」とメニューを閉じながら全てのオーダーを彼に委ねる決断をした。
「それじゃ、食前酒は軽めの果実酒をグラスで。それから後はコースを一通りお願いします」
手慣れた感じでメニューを指差している彼。
このお店の従業員たちも彼のことはよく分かっているみたいで、愛想よくオーダーを承り、スマートに去っていく。
(……私、何か悪い夢でも見ているのかしら…)
思わず頬の肉を抓ってしまいたいと指先を上げる。
だけど、その指元に彼の目線が注がれるとそれも出来ず、トン…とテーブルの上に下ろすとぎゅっと握りしめ、勇気を出して、「あの…」と声を発した。