潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
おやすみなさい…とメールの最後を締め括る文字。
家に帰って実際に休むまではまだ二時間くらい先なんだけどな…と思いつつも、この優しさが胸に沁みる。
『ご心配頂いて申し訳ありません。越智さんこそ、どうぞお早目にお帰り下さい』
お礼は結構ですよ、と入力したいところだけど、打ってもこの人は必ず何かを送ってくるだろうから敢えてもう入力はしない。
「優しい人だな」
しかも文章もとっても丁寧。
取引先で、しかも大手なのに横柄なところはまるで無い。
「越智さんて、どんな人なんだろう」
クスッと画面を見ながら微笑み、電源をオフにした。
ラストに部署を出る私は、いつも必ず天井のライトを消す係だ。
「明日こそは絶対に早めに帰る!」
金曜日だし、久し振りに智司にも会いたい。
そう思いながら服を着替え、社外へ出ると文字を送った。
『智司、明日は会える?』
たまには一緒に飲まない?と文字を打ったが、なかなか返事は帰ってこない。
「まだ仕事中なのかな」
仕方ないか…とガッカリしながらスマホを握る。
その瞬間掌が揺れ、ビクッとしながら画面を見つめ直した。
家に帰って実際に休むまではまだ二時間くらい先なんだけどな…と思いつつも、この優しさが胸に沁みる。
『ご心配頂いて申し訳ありません。越智さんこそ、どうぞお早目にお帰り下さい』
お礼は結構ですよ、と入力したいところだけど、打ってもこの人は必ず何かを送ってくるだろうから敢えてもう入力はしない。
「優しい人だな」
しかも文章もとっても丁寧。
取引先で、しかも大手なのに横柄なところはまるで無い。
「越智さんて、どんな人なんだろう」
クスッと画面を見ながら微笑み、電源をオフにした。
ラストに部署を出る私は、いつも必ず天井のライトを消す係だ。
「明日こそは絶対に早めに帰る!」
金曜日だし、久し振りに智司にも会いたい。
そう思いながら服を着替え、社外へ出ると文字を送った。
『智司、明日は会える?』
たまには一緒に飲まない?と文字を打ったが、なかなか返事は帰ってこない。
「まだ仕事中なのかな」
仕方ないか…とガッカリしながらスマホを握る。
その瞬間掌が揺れ、ビクッとしながら画面を見つめ直した。