潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
本音と建前
彼女と別れて呼び出された場所へ出向くと、苛立った様子の兄貴に出迎えられた。
「やっと来たのか」
遅いぞと怖い顔で睨まれ、悪い…と悪びれた風もなく謝った。
「お前、今日が何の日か、まさか忘れていた訳じゃないだろうな」
窺うように訊かれ、ついうっかり忘れてたよ…と本音を漏らす。
「…おいおい、まさか、創立者の誕生日を忘れてたのか!?」
呆れる奴だな…と言いたげな表情を眺め、朝までは覚えてたんだけど…と言い訳した。
「朝は覚えていたのに夕方になったら忘れてたのか?お前みたいなソツのない人間でも、そういう事があるんだな」
まあとにかく早く着替えろと言いながらスーツケースを手渡される。
それを受け取りながらネクタイを緩めると、兄貴は俺の背中を見つめて息を吐き出し、「そう言えば、あの研修にはまだ行っているのか?」と訊いてきた。
「お前のとこの企画部長がお冠だったぞ。社用の電話も、早朝と昼だけに限定されているってな」
俺からもいい加減にするよう苦言を呈してくれ…と頼まれたと言われ、苦笑するしかないんだが。
「やっと来たのか」
遅いぞと怖い顔で睨まれ、悪い…と悪びれた風もなく謝った。
「お前、今日が何の日か、まさか忘れていた訳じゃないだろうな」
窺うように訊かれ、ついうっかり忘れてたよ…と本音を漏らす。
「…おいおい、まさか、創立者の誕生日を忘れてたのか!?」
呆れる奴だな…と言いたげな表情を眺め、朝までは覚えてたんだけど…と言い訳した。
「朝は覚えていたのに夕方になったら忘れてたのか?お前みたいなソツのない人間でも、そういう事があるんだな」
まあとにかく早く着替えろと言いながらスーツケースを手渡される。
それを受け取りながらネクタイを緩めると、兄貴は俺の背中を見つめて息を吐き出し、「そう言えば、あの研修にはまだ行っているのか?」と訊いてきた。
「お前のとこの企画部長がお冠だったぞ。社用の電話も、早朝と昼だけに限定されているってな」
俺からもいい加減にするよう苦言を呈してくれ…と頼まれたと言われ、苦笑するしかないんだが。