命令恋愛
「おい、やめろよ」


「どうしたの京太? 怒ってるの?」


キョトンとして京太を見つめるあたし。


こうして一緒にお弁当を食べるのはいつもの日課だ。


A組の生徒達だってみんな知っているし、今更恥ずかしがることじゃないのに。


「あ、もしかして奴隷って呼ばれてることを気にしてる?」


ふと、昨日の会話を思い出してそう言った。


「それなら全然気にしなくていいのに。A組のみなさぁん! あたしは奴隷じゃなくて、京太の彼女でーす!」


大きな声でアピールをすると、教室のあちこちから笑い声が聞こえて来た。


笑ってくれているのなら、悪印象じゃないってことだよね?
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