命令恋愛
1分間ほど何か会話をした後、申し訳なさそうな表情で戻って来た。


「申し訳ございませんお客様。こちらのアプリの削除ができないようなのですが、なにか特別なダウンロード方法をしていませんか?」


その質問にあたしの気持ちは落胆していく。


誰がどう頑張っても、アプリは削除できないようだ。


「いえ……。それならいいです。代用機ですから」


あたしはそう言い女性店員からスマホを受け取った。


本物のスマホが修理から戻ってくれば、それで問題ない。


女性店員は最後まで申し訳なさそうな表情で、あたしを見送ったのだった。
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