命令恋愛
「今度はちゃんと動いたよ」


画面上には恭介が出てきている。


あまりプレイしていないからか、今日も不機嫌そうだ。


「見せて」


香菜美がそう言い、あたしの手からスマホをとった。


その瞬間、起動していたゲームが消えたのだ。


「あれ? なんで?」


元のホーム画面に戻ってしまったスマホを見つめて、香菜美は首をかしげている。


「もう1度起動してみて」


あたしがそう言い、香菜美がアイコンをタップする。


しかし、ゲームは起動しない。


今度はあたしがアイコンをタップする。


すると、ゲームは問題なく起動するのだ。
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