命令恋愛
「なんでこんなときに……」


今は休憩時間だからまだいいけれど、授業中だと怒られていたところだ。


あたしはすぐにスマホの電源を落とした。


「ゲーム、起動しっぱなしだったの?」


香菜美の質問に、あたしは左右に首を振った。


「ううん、起動はしてなかったよ」


「それなのに勝手に動き出すなんて、まるでゲームに意思があるみたい」


香菜美はそう言い、身震いをしたのだった。
< 173 / 316 >

この作品をシェア

pagetop