命令恋愛
恭介の持っている針は更に血の色に滲み始めている。


ゾクリ。


言い知れぬ恐怖が全身を貫いていた。


イケメンの言うことをきくアプリ……。


チヒロの言っている事が本当なら、あたしは恭介の言うことをきかなければならないということだ。


「俺のために朝食を作ってくれよ」


恭介がそう言ったのであたしは慌てて頷いた。


「わ、わかったから!」


これ以上体を針で刺されたくはない。


あたしはすぐにキッチンへ向かったのだった。
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