命令恋愛
一階の窓ガラスを割って侵入した時も、誰にも気が付かれなかった。
あたしは馴れた手つきで窓を開けて、中へ入った。
そのまま真っ直ぐ二階へ向かう。
空家だからホコリまみれで汚いけれど、ある部屋に入ると途端に綺麗になる。
そこは6畳のフローリングで、窓から京太の部屋を見ることができるのだ。
この部屋を見つけてから、あたしはほとんど毎日ここに来ていた。
自分の部屋から持って来たクッションに座り、双眼鏡を目に当てる。
白いテースのカーテンの向こうで動いている京太郎の姿が見える。
制服を脱いで、着替えを始めているようだ。
京太の私服は黒色のジャージの上下で、家の中にいる時は大抵この服を着ていた。
京太の家には1度も入ったことがないけれど、家の間取りもほとんど把握している。
外から見た雰囲気と、生活音でだいたいわかる。
あたしは舌なめずりをして京太の様子を確認する。
ただそれだけの行為なのに、あたしの心は常に高揚している。
あたしは馴れた手つきで窓を開けて、中へ入った。
そのまま真っ直ぐ二階へ向かう。
空家だからホコリまみれで汚いけれど、ある部屋に入ると途端に綺麗になる。
そこは6畳のフローリングで、窓から京太の部屋を見ることができるのだ。
この部屋を見つけてから、あたしはほとんど毎日ここに来ていた。
自分の部屋から持って来たクッションに座り、双眼鏡を目に当てる。
白いテースのカーテンの向こうで動いている京太郎の姿が見える。
制服を脱いで、着替えを始めているようだ。
京太の私服は黒色のジャージの上下で、家の中にいる時は大抵この服を着ていた。
京太の家には1度も入ったことがないけれど、家の間取りもほとんど把握している。
外から見た雰囲気と、生活音でだいたいわかる。
あたしは舌なめずりをして京太の様子を確認する。
ただそれだけの行為なのに、あたしの心は常に高揚している。