命令恋愛
☆☆☆

最近色々なことが起こっているから、今日が小テストの日だということをスッカリ忘れてしまっていた。


勉強なんて全然していないまま、回答用紙を前にしていた。


問題はほとんど解ける気がしなくて肩を落としていると、不意に「俺のためにジュースを買って来て」という声が聞こえて来た。


え……?


今のは誰?


教室内を見回してみても、みんなテストに集中している。


聞こえてくるのはペンの音だけだ。


「なぁユウナ、頼むよ」


やっぱり聞こえた!


それは決して大きな音じゃなかったため、教卓に座る先生には聞こえていなかったようだ。
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