命令恋愛
あの時も彼女たちにつれられて行き、ヒドイことを書いた手紙を投函したんだ。


「達治の家、覚えてるかもしれない」


記憶はとほんどうろ覚えだ。


でも、小学校の学区は狭いから探せば見つける事ができるはずだった。


「香菜美、ついて来てくれる?」


「今から行くつもり?」


「だって、このままじゃあたしは明日も命令をされることになるんだよ?」


「そうだけど……」


「痛み止めが効いてる間だけでもいいから、お願い」


そう言い、あたしと香菜美は家を出たのだった。
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