命令恋愛
千秋も薄々感づいていたのだろう「そうかもしれない」と、呟いた。


「この太一ってキャラの声、絶対に達治の声だよね?」


千秋はそう言って自分のゲームを見せて来た。


スマホ上には恭介ではなく、別のキャラが表示されている。


でも、達治の声だと気が付いたということは、どのキャラを選んでも同じ声が出るようになっていたのだろう。


攻略したいキャラを最初に選ぶと、それ以外のキャラは出てこないから今まで気が付かなかったのだ。


「他のメンバーと連絡取れる?」


「取れるよ、ちょっと待ってて」


千秋はそう言うとスマホを操作し始めたのだった。
< 260 / 316 >

この作品をシェア

pagetop