命令恋愛
あたし、千秋、雅美、美世。


イジメリーダーの弘子の姿だけない状態だ。


「弘子、既読もつかないね」


つい、一か月前に弘子と遊んだという雅美が連絡を入れてみても、反応はなかった。


「もしかして命令に失敗して死んだとか?」


千秋がオレンジジュースをひと口飲んでそう言った。


「なんてこと言うの?」


あたしは顔をしかめて千秋を見る。


「だってさ、達治が絡んでるとしたら弘子にはもっと過激な命令を出してると思わない?」


「イジメのリーダーだったもんね。弘子が一番ひどかった」


千秋の言葉に雅美が頷きながらそう言った。


弘子にだけ別の命令が出され、すでに失敗していたら?


千秋が言う通り、すでに命を落としていても不思議じゃないかもしれない。
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