命令恋愛
チヒロの両親に関するなにかかもしれない。


「チヒロの両親はなにをしている人なの?」


「なんで? それも話す必要がある?」


カズマはそう言い舌なめずりをしてあたしを見る。


1つの質問につき千円出せと言っているのだ。


すっかり足元を見られているようだ。


お金はまだあるけれど、チヒロの両親に関する質問なら先生たちに聞いたほうが効率的で、お金もかからない。


教えてくれるかどうかわからないけれど、ダメだった時にカズマを頼ろう。


「それならいい」


あたしは冷たくそう言い、香菜美と2人でその場を離れたのだった。
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