命令恋愛
死体
今日の情報収穫は少なくて、家に帰って来たあたしは落胆していた。


昨日あれだけ情報を集めることができたから、期待した部分が大きかったみたいだ。


ため息を吐いてベッドに横になる。


せめて達治を見つける事ができればいいのに。


そう思っていた時だった。


「俺の為に割れた蛍光灯を素足で踏みつけてよ」


その声にハッとしてスマホを見つめた。


今日の命令をすっかり忘れてしまっていた。


画面上には無表情の恭介がいる。


その手に持っているのは真っ赤に燃える木片だ。


「恭介……ううん達治。あなたは達治なんでしょう?」


画面へ向けてそう訊ねた瞬間、恭介の顔がグニャリと歪んだ。

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