命令恋愛
「昔、達治の給食をゴミ箱に捨てたよね」


美世が思い出したようにそう言った。


そうだったんだ……。


「でも、お弁当なんてないじゃん」


雅美が言う。


「それなら、近くのコンビニで買って来てゴミ箱に捨てればいいじゃん。早くしないと、これって……」


あたしはそう言い、もう1度画面を見つめた。


キャラクターはロープの端を輪っかにしている。


それを見た瞬間、無意識のうちに自殺してしまうとした時のことを思い出していた。


雅美を殺してしまう気かもしれない!


幸いここは駅の近くで、コンビニまでも近い、


命令をクリアすることは可能だ。
< 294 / 316 >

この作品をシェア

pagetop