命令恋愛
「ゲームクリアおめでとう。って言っても、バッドエンドだからプレイヤーは死んでるけどな」


達治はそう言い、おかしそうに笑った。


「やっぱり、あんたが関係してたの?」


千秋が達治を睨み付けてそう言った。


「そうだよ。このゲームは俺の怨みが籠った呪いのゲーム。だから簡単には逃れることができなかったんだ」


そう言う達治はニヤついた笑みを浮かべている。


「ここの会社を突き止めたことは褒めてやる。しかもここで死ぬなんて、最高の見物だったよ」


「雅美が死ぬのを見てたの!?」


「そうだよ。そのゲームにはGPS機能がついているから、お前らの居場所はいつでもわかってたからな」


そう言われて、あたしはチヒロが空き教室へ来たときのことを思い出した。


あの時もチヒロはGPS機能のことを言っていた。
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