命令恋愛
「嫌……」


千秋が左右に首を振る。


「ここまで来たのに、死ぬなんて嫌!!」


「達治! ゲームを止めて!」


あたしは必死にそう叫んだ。


しかし達治は首をかしげて「俺にもどうにもできない。これは俺の怨みが勝手にやっていることだから」と、笑う。


「どういう意味? あんたの怨みなら、あんたがどうにかできるんじゃないの!?」


千秋が悲鳴のような声で言う。


「無理だってば。その怨みの念はもう俺から離れて1人歩きしてるんだから」


「そんな……!」


それでもどうにかならないのか詰め寄ろうとした時だった。


途端に千秋が腹部を押さえてうずくまったのだ。
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