命令恋愛
☆☆☆

てっとり早く大金を稼ぐ方法はないだろうか?


新聞に入っている求人広告を確認してみても、時給1000円とか、1日5000円と言った文字ばかりが目に入る。


こんなんじゃダメだ。


学生のあたしができるバイトなんて限られているし、大したお金にもならない。


あたしはため息を吐いて新聞を折りたたんだ。


今日も学校へ行かなきゃいけない。


学校で授業を受けている時間には、ゲームがプレイできない。


そう思うと、仮病を使って学校を休みたくなってしまう。


でも、今の両親は敏感になっているから、誤魔化せそうになかった。


もし仮病がバレたら、外出禁止の期間を延ばされてしまうかもしれない。


「行ってきます……」


あたしは仕方なく、いつも通りの時間に家を出たのだった。
< 43 / 316 >

この作品をシェア

pagetop