命令恋愛
京太への愛情が本物かどうか見ようっていう魂胆だろう。


それであたしが少しでも揺らげば、自分にもチャンスがあると考えているのかもしれない。


そんな回りくどい事をしてしまう田中君を、少しだけ可愛いと感じてしまった。
でもダメ。


あたしには京太がいるんだから。


「あはは。面白い事言うね。じゃあ、またね田中君」


あたしはそう言い、2年生の下駄箱へと、向かったのだった。
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