命令恋愛
あたしと京太は好き同士で付き合っているのに、奴隷なんてヒドイ言葉だった。


だけど、同時に安堵した。


なぁんだ、京太はそんなことを悩んでいたのか。


他に好きな人ができたのでなければ、簡単だった


『それならあたし、奴隷なんて呼ばれないように頑張るよ』


そう、それだけでいいはずなのに……。


京太は苦しそうにうめき声を上げている。


『京太?』


心配で手を伸ばしたあたしを、京太は振り払ったのだった。
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