命令恋愛
☆☆☆

2度目の援助交際も、1度目と大して変わらなかった。


おじさんとホテルに入って、1時間ほど我慢する。


そうすれば、おじさんは数万円をあたしにくれた。


すこしの我慢でこれだけの大金が手に入るのだから、援助交際で怒られる理由がわからなかった。


ホテルから出ると、もうあたしとおじさんは赤の他人だ。


別々の道を歩き出して振り向く事もない。


けれどあたしの財布には、また6万円が入っている。


「あ、優奈お疲れ~」


ゲーセンの前まで戻って来ると、チヒロが待っていた。


「お疲れチヒロ」


「あのおじさんどうだった? 沢山くれた?」
< 80 / 316 >

この作品をシェア

pagetop