はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
離れませんか?
六月最初の日曜日、ある結婚式で新婦のサポートをした。メインのサポート役はブライダル部門の副チーフである登坂(とさか)さんという30代半ばくらいの女性。
私は登坂さんのアシスタントという感じで彼女の指示に従って、忙しく動いた。登坂さんは片時も新婦から目を離さない。結婚式当日に情緒不安定になる女性が意外にも多いらしく、目を離した隙に式場から姿を消す人も少なくないそうだ。
それはうちのゲストに限らず、どこの式場でも起こっているらしい。結婚式は幸せの絶頂とも言える日に、本当にこの人でいいのかと迷いが出て、他に想っている人がいるとかなり危険とか。
様々な想いを抱えて、式に臨むのよと登坂さんが教えてくれた。新郎にも同じような迷いは出るけれど、男性は世間の目を気にして余程でない限り逃げないそうだ。
結婚式は主役の二人だけでなく、招待客も幸せそうに笑っているが、本当に全員が幸せになっている式は少ないのかもしれない。
それでも、私たちスタッフはゲストの笑顔のために働く。
「横川さん、新しいお茶を用意して」
「はい、分かりました」
私は登坂さんのアシスタントという感じで彼女の指示に従って、忙しく動いた。登坂さんは片時も新婦から目を離さない。結婚式当日に情緒不安定になる女性が意外にも多いらしく、目を離した隙に式場から姿を消す人も少なくないそうだ。
それはうちのゲストに限らず、どこの式場でも起こっているらしい。結婚式は幸せの絶頂とも言える日に、本当にこの人でいいのかと迷いが出て、他に想っている人がいるとかなり危険とか。
様々な想いを抱えて、式に臨むのよと登坂さんが教えてくれた。新郎にも同じような迷いは出るけれど、男性は世間の目を気にして余程でない限り逃げないそうだ。
結婚式は主役の二人だけでなく、招待客も幸せそうに笑っているが、本当に全員が幸せになっている式は少ないのかもしれない。
それでも、私たちスタッフはゲストの笑顔のために働く。
「横川さん、新しいお茶を用意して」
「はい、分かりました」