はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
「その制服だと横川さんはブライダルにいるのかしら?」
「普段彼女は本社の営業部だけど、今日はブライダルのヘルプに入ってもらっているよ」
「今年入社で営業部? まあ、優秀な方なのね」
「いえ、それほどでもないです」
さすが社長夫人だけあって、会社の構成を理解しているようだ。感心されてしまったが、逆に恐縮しながら感心してしまう。
正面からよく見ると目元が玲司さんにそっくりで、本当にきれいな方だ。
「横川さん、そろそろ戻ったほうがいいと思うよ」
「そうですね。では、失礼させてもらいます」
「ああ、そのままでいいよ。俺が片付けるから」
自分が使ったカップを片付けようとしたが、玲司さんに止められる。今、彼は止めるために私の手に触れていた。
慌てて、その手を引っ込めて「ありがとうございます」とお礼を伝える。
「私も帰るわ。横川さん、途中まで一緒に行きましょう」
「は? 来たばかりじゃないの? まだコーヒーも残っているし」
「ああ、もういいわ。ごちそうさま。玲司、それも片付けてね。さ、行きましょう」
そっと背中を押されて、玲司さんのお母さんと支配人室を出た。
「普段彼女は本社の営業部だけど、今日はブライダルのヘルプに入ってもらっているよ」
「今年入社で営業部? まあ、優秀な方なのね」
「いえ、それほどでもないです」
さすが社長夫人だけあって、会社の構成を理解しているようだ。感心されてしまったが、逆に恐縮しながら感心してしまう。
正面からよく見ると目元が玲司さんにそっくりで、本当にきれいな方だ。
「横川さん、そろそろ戻ったほうがいいと思うよ」
「そうですね。では、失礼させてもらいます」
「ああ、そのままでいいよ。俺が片付けるから」
自分が使ったカップを片付けようとしたが、玲司さんに止められる。今、彼は止めるために私の手に触れていた。
慌てて、その手を引っ込めて「ありがとうございます」とお礼を伝える。
「私も帰るわ。横川さん、途中まで一緒に行きましょう」
「は? 来たばかりじゃないの? まだコーヒーも残っているし」
「ああ、もういいわ。ごちそうさま。玲司、それも片付けてね。さ、行きましょう」
そっと背中を押されて、玲司さんのお母さんと支配人室を出た。