はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
人によって、態度を変えるのはよくないと自分の性格を省みて、努力してはいるけど、たまに本来の自分が出る。
どんな人に対しても愛想よくしたほうがいいのは分かっているのだけれども。
こんな自分にはホテルでの仕事は向いてないんじゃないかと思ってしまうが、ホテル業界で働くことをを志したのは中学生の時に利用したホテルでの出来事からだった。
***
七年前の春、私は従姉の結婚式出席のため、札幌のホテルに宿泊した。そのホテル内にある教会で挙式に参加したあと、披露宴会場へと移動。
階段を上っている途中、私は慣れない靴のせいか、バランスを崩した。
「きゃっ……」
「藍果!」
私の前を歩いていた母が異変に気付いて、手を差しのべたが届かず……
落ちるっ!
焦る母に手を伸ばした私の体は後ろへと浮いた。
が、落ちなかった。
「お客様、大丈夫ですか!」
「えっ? あれ? あ、はい……あ! すみませんっ」
なぜ落ちなかったのだろうと深く考える間もなく、すぐに状況が把握出来た。
ホテルの人が私を背後から支えてくれていた。がっしりとした大きな体に体重を預ける形となっていた。
どんな人に対しても愛想よくしたほうがいいのは分かっているのだけれども。
こんな自分にはホテルでの仕事は向いてないんじゃないかと思ってしまうが、ホテル業界で働くことをを志したのは中学生の時に利用したホテルでの出来事からだった。
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七年前の春、私は従姉の結婚式出席のため、札幌のホテルに宿泊した。そのホテル内にある教会で挙式に参加したあと、披露宴会場へと移動。
階段を上っている途中、私は慣れない靴のせいか、バランスを崩した。
「きゃっ……」
「藍果!」
私の前を歩いていた母が異変に気付いて、手を差しのべたが届かず……
落ちるっ!
焦る母に手を伸ばした私の体は後ろへと浮いた。
が、落ちなかった。
「お客様、大丈夫ですか!」
「えっ? あれ? あ、はい……あ! すみませんっ」
なぜ落ちなかったのだろうと深く考える間もなく、すぐに状況が把握出来た。
ホテルの人が私を背後から支えてくれていた。がっしりとした大きな体に体重を預ける形となっていた。