LOVERS
「このことは、誰にも言わないでね。実は真美、今日電車で痴漢に会ったの」

章介は目が点だ。そんなの全然分からなかった。桜の話は続く。

「だから、今日から登下校を一緒について来てほしいの」

「なんで、俺が」

「今日電車で会ったんでしょ、同じ駅で乗ったから、章介の家の近くに真美の家があるかもしれないのよ。だから、章介には、あまり迷惑かけないから。」

「えっ!」

章介は、真美の顔を見た。いまだにうつむいてる。章介にはないてるかのように見えた。

「分かったよ」

章介自身こう言ったのに驚いている。

「よし、良かったね真美」

真美は、章介のほうを向いて笑顔で言った

「うん、ありがとう章介君♪」

初めて真美の笑顔を見た。それはまるで太陽のように輝いて、月のようにしんみりとしていた。しばらく見とれてしまった。

「よし、じゃあメアド交換しよっ」

桜の言葉にようやくわれに返った。

「うん、そうしよ、いいでしょ章介君」

「あ、ああ」

メアドを交換して桜は、言った。

「あっ、翔から呼び出されたんだ。もう行かないとじゃあね♪」

「じゃあね桜」

「おう、また明日」

章介は、翔が何を考えてるのか分からなかった。




君のメアドを知ったとき、僕はうれしくてたまりませんでした。これからこのどんな日々を送るのか、君は楽しみだったのかもしれません。でも僕は、こんな自分をどんどん君に知られるのが怖くてたまりませんでした。


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