馬ー鹿っ。
本気で
びっくりした私は
思わず
目に覆い被さった
手を振り払ってしまった。
『そんなにびっくりした?
正解は愛奈だよーん★』
愛奈か…。
『ちかさちかさ愛奈ぁ
にこの後ろ
なんですけどっ♪』
黒板を見れば
私の名字
[河原]
の後ろに
愛奈の名字
[宇野]
と書いてあった。
「本当だ…。」
思わず
つぶやいてしまった。
『ねっ?ねっ?
だからさー
超しゃべろーにこっ★』
この超ギャル的な
喋り&見かけ
な彼女は
宇野 愛奈
愛奈とは
特に仲がいい
という訳でもなく
かといって
特に仲が悪い
という訳でもない
保育園からの友達だった。
長く(多分)巻いてる髪に
ぱっちりした目。
モテるのは昔っからで
他中には何人も
男がいるという噂もある。
「うん、喋ろ喋ろっ☆」
そうあたしが言ったと
同時にチャイムが鳴り
愛奈はそそくさと
教室から
出て行った。
『あーあれ?
5組に男がいんのよね。
あいつ何人目?
超たらしじゃん!』
去り行く愛奈を
険しい目で睨み
つぶやく智香。
「っていつからいんの智香。
クラス結構遠いじゃん。」
*