煙りが空に消える様に
卒業
おはようと白い息が校門を抜け


廊下のラクガキが一つ消えていく。


良く考えろ、と怒鳴られた教室や

スカートを押さえ登った階段まで

白く変わっていく事が

自分の存在を
誰かに消されてゆく
ようです。


後輩が急に頼もしく
部室を最後にするけれど


グランドには真夏に走る貴方が見える


言えない言葉、

ありがとうに変えて
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