俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
〜クリスタルとリーバス〜

私の名前は、クリスタル・ヴィンヘルム。タンバリー国の王女だけど、今はドリス国で暮らしている。

その日、家に帰るとリビングはとてもすてきなことになっていた。

「うわぁ!何これ〜!!」

リビングはきれいに飾り付けられ、テーブルの上にはたくさんのおいしそうなご飯。

「お母さん!小説の舞台化おめでとう!!」

パーン、と鳴り響くクラッカー。バロンたちが鳴らしたのだ。

「せっかくだしお祝いしようと思って!」

グリシャが照れたように笑う。

私の書いたコメディ小説が、舞台化されると知り家族に知らせたのは昨日。こんなことでお祝いしてくれるなんて…!

「ありがとう!」

私が言うと、リーバスが「誰かの幸せがみんなの幸せだ」と微笑みながらワイングラスを渡す。

さあ、パーティーの始まり!!

「ご飯もみんなが作ってくれたの?」

「お父さんのお手伝いしたよ〜」

デイジーとクリストファーが言う。嬉しさでいっぱいになる。
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