俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
刑事は、重い表情で俺の話を手帳にまとめる。こんな情報が捜査の役に立つとは思えんのだが、今は全てを話して解決に導いてもらうしかない。

「ジャックから送られてきた手紙等は、あなたにコピーを渡します。あなたも捜査に協力してください」

そう言って刑事は、クリスタルの写真とジャックからの手紙を渡す。まるで自分が受け取ったもののようにそっくりだ。

「……わかりました」

ジャックの手紙には、俺がクリスタルの監禁されている場所を探すように書かれていた。早く考えてクリスタルを助けなければ!

俺は暗い顔で、警察署を後にした。



暗闇の中で、どれほど震えていたんだろう。正確な時間なんてわからない。だって、この部屋には時計すらないから。

闇の中で、対策本部のメンバーたちのことを考えていた。

リーは、シンファさんやパイロンくんたちと遊んでいるのかな。それとも怪我や病気をした人の治療をしているのかな。料理が得意だから、シンファさんたちに何かご飯を作ってあげてるかもしれない。

イワンとフローレンスは、ジュリエットちゃんやメルちゃんと遊んでいるのかな。イワンは占いをしたり、畑仕事をしているかもしれない。フローレンスは、おいしいスイーツを作ったり、イワンたちに歌を歌ってあげたりしているのかな。
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