俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
「リーバスくん!クリスタルくんが誘拐されたって本当なの!?」

「王女が誘拐されるなんて、一大事ですわ!」

ジュリエットとメルを抱っこしたイワンとフローレンス。

「私たちが、力になります!」

少し大きくなり始めたお腹をさすりながら小町が言う。

世界平和対策本部のメンバーが、俺の家に集まっていた。

「お前たち、何故ここに!?」

俺が驚くと、「これですわ」とフローレンスが手紙を俺に渡す。それは、俺がジャックからもらったものと同じもの…。

「これを見たら、居ても立っても居られなくなってみんなで来たんだ!」

アレックスが真面目な表情で言った。

リー、アレックス、フローレンス、イワン、小町……。みんなが来てくれて、安心する自分がいて……。

俺の目の前が、真っ暗になった。



俺が目を覚ますと、見慣れた自分の部屋の天井が見えた。

「リーバスさん!気づかれましたか?」

心配そうな顔をした小町が、編み物の手を止めて俺の顔を覗き込む。
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