俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」

早く、居場所を見つけなければ…！

俺は拳を握りしめ、必死で考える。どこか見落としたところがあったのだろうか。俺たちが気づかなかっただけで、すでに居場所の書かれた何かはあるのだろうか。

考えれば考えるほど、気持ちは焦っていく。いけない、と俺は一度深呼吸をしてまた考えた。

「あっ！」

俺と同じく考えていたレムが言った。

「まだ探してないところ、あるぜ！」

「本当！？」

ロビンが驚き、俺もレムを見つめる。

「屋根裏部屋と庭だよ」

レムの声が、静寂の中に響いた。



屋根裏部屋は、暗くて思った以上に広い。

「前の住民の荷物がまだ置いてあるな」

俺の横でロビンが呟く。俺も「ああ…」と気まずさを感じながら、屋根裏部屋へ足を踏み入れた。

レムが庭を、俺とロビンで屋根裏部屋を捜索するという話になってしまい今に至る。

屋根裏部屋は、長い間掃除をしていないのかほこりまみれだ。ボール箱がいくつも積まれていて、前の住民の荷物も置きっ放しだ。