俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
クリスタル……。必ず、必ずお前をジャックから救い出す。そして、もう一度伝えたいことがあるんだ。お前を愛しているということ、そして……結婚したいということを……。

「突入!!」

刑事の掛け声と同時に、俺たちは城の扉の前へ走った。



窓の外の喧騒で目が覚めた。ベッドの上で寝転んでいた私は、ゆっくりと起き上がる。

「……何?」

窓の外を見た刹那、私の目が驚きと喜びで見開かれる。

お城の周りには、たくさんの武装した警察たち。私の目から涙があふれ、私はゆっくりとその場にしゃがみ込む。

「……リーバス……」

もうすぐ会えるね…!私は心の中で言う。

その刹那、私の部屋の扉がゆっくりと開けられた。



俺は会議室で不良たちの報告を聞いていた。

「夕方に攻めてくるとはな…」

俺はやっと来たかとほくそ笑む。その時扉が開き、「連れてきました」と不良が背後から言った。

後ろを振り返ると、クリスタルの両脇を抱えた不良たちがいた。クリスタルは「放しなさい!」ともがいている。
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