俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
この城は広い。どこにクリスタルやジャックがいるのかわからない。気をつけなければ…。

「よし!一階は突入班に任せて俺たちは二階へ行こう!」

レムが俺に言う。俺も「ああ」と頷く。そして階段を駆け上がろうとした刹那、「待って!」と後ろから声をかけられた。

俺たちが振り向くと、銃を持ったロビンがいた。その顔は真面目で軍人の目をしている。

「私も一緒に行かせてください!」

考えている時間などない。俺たちは顔を見合わせ、「付いて来い!」と言い階段を駆け上がる。

「ありがとう…」

ロビンの小さな声が聞こえた。

階段を上っていると、数々の爆発音や「うわぁ〜!!」という悲鳴が聞こえてくる。

「な、何なんだ…」

レムと俺は顔を見合わせる。その時ーーー。

「危ない!!伏せろ!!」

ロビンの声に慌ててその場に伏せると、鉄球が上から落ちてきた。

「あっぶね〜…。ロビンさん!助かったぜ!」

「ロビン、助かった。ありがとう」

俺とレムは礼を言う。ロビンの頰が赤く染まった。
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