俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「下」
「この女ッ!!」

不良たち二人揃って飛びかかってきた。以前の私なら恐怖で目を閉じていた。でも、今は……。

「があっ!」

「ううっ!」

私は不良の攻撃を避け、剣を次々と叩きつける。不良たちは地面に崩れ落ちた。

私は息を吐き、男から鍵を奪った。手錠に差し込み長い間拘束されていた手錠を外す。久しぶりの軽い腕に、私は自由を感じた。

私はロビンさんと出会った時から、ロビンさんのように強くなりたいと思っていた。リーバスにずっと守られているばかりではいけないと思って……。

だから、レムさんにお願いをして剣の稽古をつけてもらっていた。もちろんリーバスには内緒。いつかリーバスに「勝負しよう」って言えたらいいなって思って……。

拘束された状態でも剣の稽古をしたことがあるので、さっきの戦いで役に立った。ホッとしてる。

「傷つけてごめんなさい…」

私はそう不良たちに言い、剣をしっかり握りしめ、部屋を飛び出した。



パンッ!ドンッ!

銃弾が飛び交う音や、爆発の音、様々な音が聞こえてくる。どれもまるで戦場にいるような音だ。

俺たちは三階、四階と見て回りながら上へと進む。さっきの不良たちは俺たちがさっさと拘束した。
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