蜜な罪

背徳

それは2度目に拓にあった時だった。



私たちは、また喫茶店で話をした。
それも沢山の話。



すっかり暗くなった町中を二人で歩いていた。
まるで恋人だ!なんて冗談を言いながら

夜の町の魔力のように、私達は手を取り合って、寄り添って歩いた。




駄目だと、知ってなお。
今この瞬間だけだと、そう思うと切なくなりながら。





絡められる指に、微熱を感じながら歩くと、私達は自然にホテルへと入っていった。



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