きらきら光る
「またお前か。」
屋上のベンチで寝ていた私はその声にまた起こされた。
そこには昨日の人。
「松浦蓮。25歳。」
「おっ、ちゃんと調べたのか?でも残念。まだ24歳だよ。」
「保健室に行ったらものすごいファンがいましたよ。嫌でもいろんな情報が入っちゃいました。」
「人気者だからな。」
「自分で言うんだ。」
「事実だからな。」
松浦先生は屋上のフェンスにもたれかかる。
「別に吸っていいですよ?」
「んな訳にいくか。ばれたらクビだからな。」
「もうばれてるし。」
「お前にはな。具合、悪いならなんで保健室に来ないんだ?」
「眠いだけだから。元気です。」
「医者の目、なめんなよ。」
松浦先生は私をまっすぐな眼差しで見つめる。
私は笑顔でごまかして屋上をあとにした。
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