きらきら光る
葬儀の最中も藤田は涙ひとつ見せずに気丈すぎる振る舞いを続けた。

絶対に藤田は自分を攻めてる。

また自分が死神だから…とか考えてる。

そう分かりながらもどう支えたらいいかがわからない。

それにしてもどうして藤田のまわりでばかりこんなにも悲しいことが起きるんだよ。

俺は初めて心のなかで死神に話しかけた。

もしも死神とやらがいるのならどうして彼女にばかり悲しいことばかり経験させるんだよ。まだあんなに幼いのに。心ばかり我慢して鍛えられちまって…。かわいそうすぎんだろう。勘弁してくれよ。勘弁、してやってくれよ。

そんな非現実的なことを願いながら藤田から目が離せずにいた。
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