甘い魔法をあなたに
俺はモニカが去って行った後、その場にうずくまった。俺は、『何が言いたいわけ?』と詰め寄っていたモニカの表情が何かに怯えているように見えて、モニカに話しかけた。それがこんな事になるなんて、予想はしていなかった。
「結局…俺も信用してくれていなかったのかな…?」
今、良く考えてみたら、モニカが怒るのも分かる気がする。モニカは、裏切られることを怖がっているから。本音を話したら、裏切られると思ってしまっているから。
「……ははっ。俺、バカだなぁ…モニカのことをよく知っているつもりだったのに、モニカの気持ちに気づいてあげれないなんて…バカだ……バ、カ…だ」
俺はうずくまったまま泣き崩れた。