きみの理想の相手
 漫画コーナーへと行き、最新刊をチェックして、今旬の少女漫画界で売れている「僕のこと知ってください!」の最新刊を手に取り、いざ会計スペースに向かう。

 私はいつも買っている漫画「僕のことを知ってください!」を買う時は、いつも金井さんがいる時と決まっている。

 この前買った小説は、この漫画の小説版を買ったのだ。

 これは最新刊で発売されるのは3カ月後だ。

 だから、今日こそ言わないと。 

 時間が過ぎるだけ。

 私は漫画2冊を手に取り、汗ばんでいる両手を握りしめて、私は会計スペースに向かった。

 会計スペースには土曜日の午前だからか、少し混んでいた。

 だけど、奇跡的に店員さんは金井さんと女性店員しかいない。チャンス。

 少し並んでいると、アルバイトではない店員さんが2人が助っ人でやってきた。

 金井さんは一番端っこで隣が、多分バイト女性店員。

 大丈夫、絶対金井さんにあたる。あたる。

 と心で願いながら、下に俯いていた。

 すると、こちらへどうぞと男性の声が聞こえた


 それは、金井さんだった。

 私は、漫画2冊を金井さんに渡した。

 ピッピッピッ

 バーコードを読み取って、900円です。

 私はクレジットカードを出して、会計を済ませる。
< 11 / 154 >

この作品をシェア

pagetop